亜鉛のサプリメントを飲み始めたのですが一粒15mg(カプセル)と摂取量が多いかなと思います
どうしたらいいでしょうか?
◆亜鉛は過剰摂取すると、様々な副作用が出てきます。
◆1日17mgの亜鉛を2週間とり続けると、銅の代謝異常が起こる人がいると研究で報告されています。
銅の代謝異常が起こると、体内で作られている銅が材料であるスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の活性が低くなります。
SODは抗酸化酵素です。抗酸化酵素が少なくなると、活性酸素が細胞を酸化させ、さびつかせます。細胞がさびるということは細胞が老化するということです。若い人の細胞も老化します。SODの抗酸化力はビタミンCやポリフェノールとは比較にならない素晴らしい威力です。銅の代謝異常は防ぐべきです。
◆年齢別・性別の亜鉛の所要量です。
『亜鉛』
所要量
・9-11歳の男女 : 7mg
・12-14歳の男女: 8mg
・15-17歳の男性:10mg
・15-17歳の女性: 9mg
・18-29歳の男性:11mg
・18-29歳の女性: 9mg
・30-49歳の男性:12mg
・30-49歳の女性:11mg
・50-69歳の男性:11mg
・50-69歳の女性:10mg
・70歳以上の男性 :10mg
・70歳以上の女性 : 9mg
◆しかし、実際は、亜鉛は吸収されにくいものです。個人差が大きいのですが、まれに9割くらいの亜鉛が体に吸収されず、排出される人もいます。これを考慮すると15mgの亜鉛のサプリメントでも、所要量に満たない人もいるということになります。
◆亜鉛の吸収を高めるものがあります。
クエン酸と亜鉛を一緒にとると、クエン酸が亜鉛を包み込み、とても吸収されやすい状態にします。これをキレート作用と言います。
また、キレートされた(クエン酸に包まれた)亜鉛の吸収をビタミンCが更にアップします。
ですから、クエン酸を多く含む食べ物とビタミンCを多く含む食べ物をとられてください。
亜鉛のサプリメントは食後すぐとられてください。
○クエン酸を多く含む食べ物
みかんなどの柑橘類・梅ぼし・キウイフルーツ・桃・パイナップル・イチゴ・メロン・西洋梨など。
○ビタミンCを多く含む食べ物
ブロッコリー・ピーマン・カリフラワー・いちご・みかん・トマト・レモン・グレープフルーツ・柿・じゃがいも・キャベツ・小松菜・ほうれん草・ゴーヤなど。
特に、ブロッコリー・ピーマン・カリフラワーはビタミンCが豊富です。
◆亜鉛の吸収を妨げるものがあります。
食物繊維と大豆のフィチン酸です。野菜・大豆ということになりますが、野菜と大豆をとらないわけにはいきませんから、クエン酸・ビタミンCを多く含む食べ物を同時にとれば問題ありません。キレート作用による亜鉛の吸収率を上げる効果は素晴らしいものです。
◆お茶のタンニンという成分も亜鉛の吸収を妨げます。亜鉛のサプリメントをとられる時は、お茶はしばらくひかえた方がよいと思います。
◆1粒15mgの亜鉛でも、クエン酸・ビタミンCを含む食べ物をとった方がよいと思います。亜鉛のみでは吸収率は非常に低いですので。
ただ、1粒15mgの亜鉛は多いかもしれません。1週間に1度、亜鉛のサプリメントをとらない日を決めてはいかがでしょうか?
研究で銅の代謝異常が起こったのは2週間とり続けてということですから。それでもご不安でしたら、1日おきに亜鉛のサプリメントをとる方法もよいと思います。
ご参考になればと思います。
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