現生人とホモ・エレクトゥスとの過去の交雑の可能性は有りそうですか?
推測の範囲でいいのでよろしくお願いします。
また、混血によって黒人が白人、黄色人(この分け方は遺伝子型別に分類したものではないと判っていますがここでは見た目の事を話すのであえて、この語を使います)などの姿へ(一部でも)分かれたという傾向は否めませんよね?(こっちの話がメイン)
例えば、
体内に取り込まれるビタミンDや紫外線の量を調節する為その気候に合った肌の色に進化したとか、その地域の寒さや暑さに適応するために体表面や体の大きさを変化させた(ベルクマンの法則・アレンの法則)とか・・・眼の色、髪の色などなど体の特徴は“環境に適応して”変化したものとは一概に言えないと思います。
~身体的特徴は進化でそうなっただけではなく、混血も関与している~
私はこれらの記事
http://science.slashdot.jp/story/11/07/20/104219/%E4%BA%BA%E9%A1%9E...
コーカソイドの祖先の混血→http://boisterousbone2.seesaa.net/article/149173351.html
日本人の祖先の混血→http://d.hatena.ne.jp/warabidani/20100507/p2
を見てそう思い、他にはどんなものがあるのか詳しく知りたくてこの質問をしました。
人種の分岐に関与する混血…凄く興味深いです。
ritiarno2さんはどうお思いでしょうか?
現生人類とホモ・エレクトゥスとの過去の交雑の可能性は、相当に低いけどあり得るのではと思います。ホモ・エレクトゥスは180万年前から7万年前まで生きていて、その子孫が現生人類の祖先と共存していたホモ・フローレシエンシス(フローレス人)という説がありますから。しかし、ネアンデルタール人の場合と比較して、現生人類との分岐がさらに古くなるために遺伝的距離の問題から交雑できる可能性に難があり、現生人類がユーラシア大陸に進出した頃はすでにではほぼ姿を消していて人口的に難があること、フローレス人がホモエレクトゥスの系統に当たるとして(他の説もある)島嶼化によって現生人類の幼稚園児並みに小型化している(フォスターの法則)ため体格的側面からも可能性が小さくなってしまうといった難点があります。
現生人類と絶滅人類との混血が、ネグロイド(アフリカ系)、コーカソイド(欧州、中近東、インド系)、モンゴロイド(アジア系、ネイティブアメリカ系)の分岐に関与しているという説ですが、こちらも可能性ありますね。少なくとも、ネグロイドからコーカソイドの分岐は地理的にほぼ隔離されるので(出アフリカ系の一部にアフリカに再び戻っていった系統がいるが例外的)、ネアンデルタール人との混血が無くても遺伝的隔離と環境への適応と淘汰の過程でかなり異なる形質を持つことになるでしょう。
肌の色については同じコーカソイドで言語的にも近縁(印欧語族)でありながら欧州系とインド系では相当に異なるのに対し、1万2千年ほど前に北ユーラシアからアメリカ大陸へ進出したネイティブアメリカンは極地方と赤道付近の住民の違い比較してもコーカソイドに比べるとかなり差が小さくなります。こちらは、進化(変異)に必要な時間的余裕の差が大きかったのだろうと思われます。
ネグロイド(アフリカ系)+ネアンデルタール人との混血+(高緯度、寒冷)環境への適応による進化→コーカソイド
コーカソイド+デニソワ人(ネアンデルタール人と60万年ほど前に分岐)との混血+(乾燥、寒暖差大)環境への適応による進化→モンゴロイド
という説も成り立ちます。デニソワ人はネアンデルタール人と兄弟種とされますが、分岐は古く生育環境も大きく異なります。ご存じのとおり、ネアンデルタール人は高緯度でありながら比較的温暖で寒暖差は小さく湿潤な欧州を中心に栄え、デニソワ人は高緯度で寒暖差は激しく特に冬は寒く、乾燥したシベリアやアルタイ山脈あたりを中心に栄えていましたから、形質も相当に異なっていたと考えられます。
環境への適応だけでなく混血も関与して、現生人類におけるネグロイド・コーカソイド・モンゴロイドという代表的な系統ごとの特徴の違いを著しくさせたのではと思います。
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